”新Surströmming(シュールストレミング)”のニシン漁がピーク

ニシン漁

最終更新日 2017-08-26

こんにちは!スー子です。

スウェーデンに、自家用(地域で食べるため)に Surströmming(シュールストレミング)作っている人たちがいるのをご存知ですか?その地域で今年のニシン漁が行われた様子をキャッチしました!
シュールストレミングはスウェーデンとフィンランドの間のボスニア湾、バルト海で獲られたニシンが多く、シュールストレミングメーカーの多くはこの海岸沿いに位置しているのですが、北部ルレオ(Lureå)郊外に昔から自家用生産を続けるユニークな集団がいるのです。

自家用Surströmmingの生産

ルレオ郊外のKallaxという町にあるKallax bydgegårdsföreningという市民団体は、毎年1000缶のシュールストレミングを作るためニシン漁を行い、出来上がったシュールストレミングに地域の人たちが集まり一緒に食べるという重要なイベントを27年も続けているとか。
ルレオのニシン漁_1

夏至祭(ミッドサマー)の数週間前が、一番状態のいいニシンを獲ることができるとのことで、天気のいい日に当たると夏の到来を感じられる清々しいイベントとなり、今年も大量のニシンを一日がかりで下処理するのに最高の日になったよう。

市民団体の人の話では、ルレオにはこれといった特産品がない。そんな中でシュールストレミングが地域で一番の象徴として誇れる特産品だと語っている。昨年は、なんとスウェーデンの首相であるStefan Löfvenもこの市民団体のシュールストレミング晩餐会に出席したとか。ルレオ市民にとってシュールストレミングは特別なようです。

この時期に流れ作業で行うニシン漁から塩漬けの工程は、シュールストレミングができるまでの半分以上の工程を占める重要な工程。例年市民団体のメンバーが総出で参加するそうで、天気のいい中でお喋りしながらてきぱきと魚をさばいていく。
この後には、塩漬け期間、発酵期間を経て、約8週間後にはいよいよメンバーたちによって食べられる日がやってくる。ルレオのニシン漁_2

地域に根付くシュールストレミング文化

やはり海沿いの地域で今でも多く食べ続けられているシュールストレミングです。
北欧の夏はとても短いため、8月のSurströmming(シュールストレミング)解禁日前からの1か月間くらいがシュールストレミングの消費ピークになります。やはりにおいがきつい為、スウェーデン人でも通常は屋内では食べることは少ないのですが、気持ちのよい気候の中、解放された気分で親戚や友人と食べるシュールストレミングは最高に美味しいです。食事をとれるようなバルコニーを持っている家庭が多く、北スウェーデンの8月はシュールストレミングの香りがあちこちに充満します。

このルレオ・Kallaxの市民団体のシュールストレミング晩餐会、ぜひ参加してみたいものです。

参照記事・使用画像:
記事:NSD(6/12)写真:Tommy Borg

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