最終更新日 2020-02-11
こんにちは!スー子です。
今年2017年の Surströmming(シュールストレミング)解禁日は8月17日です!!私は日本にいるので食べられそうにないですが待ち遠しいです。
そもそもシュールストレミングに解禁日があるってご存知ですか?解禁日と聞くと、ボジョレーのようでスペシャル感満載の響きですが、北スウェーデン人にとっては重要な日なのです。シュールストレミングには時期(旬)があって、毎年その年に生産されたシュールストレミングを食べ始める「解禁日」という日があるのです。
シュールストレミング解禁日とは
シュールストレミングは保存食ですが生のニシンを発酵させた発酵食品のため、発酵がきちんと進み食べられる状態かどうかの目安として解禁日が設けられていたそうです。しかも法律で8月の第三木曜日が解禁日と義務付けられていたのです。
食品衛生の観点からこのような解禁日が設けられていましたが、1998年以降は法規制はなくなり製造メーカーが責任を持って販売をするという体制になっているようです。
面白いのは、私が北スウェーデンに滞在していた時も、やはり周囲は解禁日を気にしていました。というのは、決して発酵具合を気にするわけでなく、新じゃが・新米ならぬ「新シュールストレミング」が食べられるという伝統的な年間行事の一つとして、シュールストレミング解禁日が捉えられているのです。
Oskars社近くの道路で見つけた公式解禁日前のSurströmmingパーティーの告知
年中シュールストレミングのある北スウェーデンでは、その年の解禁日前数か月間で、前年のシュールストレミングを値下げして販売したりすることがあります。新しいシュールストレミングと比べると少し発酵が進んではいるものの、さすが涼しい北欧かつ冷蔵保存されているためお安く問題なく美味しいシュールストレミングがいただけます ^^
スウェーデン人とSurströmming(シュールストレミング)
私は南スウェーデンでお店に並ぶシュールストレミングを見ると、なぜか安心します。南スウェーデンではシュールストレミングを食べる人は少なく、見たことすらない人がほとんどです。そして食べたがる人はまずいないため、私も南スウェーデン滞在時代は食べる機会がほとんどありませんでした。
そもそも空いた缶の処理が大変なのと、やはり1缶10匹前後のシュールストレミングを一人で食べきるのは、さすがに多すぎるのです。そのため食べたくても北に「帰郷」するまでは我慢せねばならず、スーパーでシュールストレミングを見ると北が恋しくなりホームを感じられたのです。
何より、美味しいと思って食べる仲間の存在がとても大きいことも、南スウェーデンでスウェーデン人にシュールストレミングのレクチャーをして実感しました。彼らがシュールストレミングを試す勇気を出したことは喜ばしいことですが、やはり普通に美味しいものとして一緒に食べられる仲間はとても重要です。BBQをするように、北スウェーデンの家族や友人とシュールストレミングを食べることができた環境に感謝しなくてはと思いました。この感覚は「食卓を囲む」という大半の国に共通する基本的で大切な文化ですね。やっぱり美味しいと思うものを、同じように思って食べる人と一緒に食べるのが一番幸せですね。