こんにちは!スー子です。
ついに、明日です!
明日が2017年のSurströmming(シュールストレミング)解禁日です!!においなんてなんのその!美味しいものは美味しいのです ^^ 北スウェーデンではこの解禁日を目前に、毎年恒例の「アレ」で盛り上がっているようなのでご紹介します。
Surströmming(シュールストレミング)テストとは?
その恒例の「アレ」とは、「Surströmming Test」です。Surströmming Testとは、様々なブランドのシュールストレミングを食べ比べするイベントです。
シュールストレミングがよく食べられている北スウェーデンのメディアが開催することが多く、地元紙にはその結果がでかでかと載るという一大イベントの一つなのです。以前は新聞社内やメディア関係者自身で行う食べ比べテストは多かったのですが、近年は一般人を募集して開催するものが多くなってきました。より公正に一般市民の目と舌で判断された方が信頼性があるのでしょう。
もちろんテストのやり方は、ブランド名を隠して行います。同じようなお皿に並べられたシュールストレミングを判定員が次々に食べて味の違いを判断します。
このような「○○テスト」というイベントは、スウェーデンではシュールストレミングに限ったものではありません。イースター前に食べられる「Semla(セムラ)」という甘いケーキのようなパンのようなお菓子は、毎年各地で食べ比べのテストが開催され、「○○新聞社でNo.1の称号を獲得したSemla」などとして有名になり、「セムラー」(私が勝手に名付けたSemla好きの人達の総称)の注目の的になります。
近年は新しいタイプのSemlaが次々に生み出され全国で話題になっています。私からすると、このテストは消費を促す意味でかなりの経済効果を生んでいると思います。
北スウェーデンの新聞社主催「Surströmming Test」
私が留学中に住んでいた北スウェーデン・ヴェステルボッテン県の新聞社・Norranがシュールストレミングテストの参加者を募集しています。
そして半日後には、「既に多数の応募があったため募集を打ち切ります。」との掲示が。さすが北スウェーデン!Norranの威力とシュールストレミングのポピュラーさを物語る実態だと思います。あぁ、私もこのテストに参加してみたいものです。
同じく北スウェーデンのPiteå(ピテオ:ノルボッテン県の都市)の新聞社が開催したシュールストレミングテストの動画をご紹介します。スウェーデン語のインタビューですが、判定員として参加している方々の真剣な眼差しからは、彼らにとってシュールストレミングがいかに重要な食べ物だということがよく分かる動画です。
日本で私たちが目にするシュールストレミングを食べる動画の8割以上が「罰ゲーム」や「食べてみました」という食べ方を知らない外国人の動画だと思いますが、たまにはこんな生粋のシュールストレミング好きスウェーデン人が真剣にシュールストレミングを食べる様子も見てください。笑
シュールストレミングテストの動画(by ピテオ新聞社)↓
こちらの動画の内容をまとめるとこんな感じです。
2016年のシュールストレミングテスト byピテオ新聞(記者:Maria Johansson)
シュールストレミングはNorrbotten人にとっては特別で神聖な食べ物で、そのプレミア(解禁日)は神聖な日となっている。ピテオ新聞では今年も8月の第三木曜のプレミアを目前に食べ比べテストを行った。今回は地元に住む定年リタイヤ組を対象に、その年に生産された複数ブランドのシュールストレミングの食べ比べを行った。
インタビュー内容
1. あなたはスウェーデンの西海岸出身ですがどうしてシュールストレミングを食べるようになったのですか?
Rolf氏(元記者):「1970年頃、このノルボッテン地方に移り住んで来て初めてシュールストレミングを口にしたんだ。初めて食べた時は美味しいとは思えず馴染めなかったのだが、徐々に慣れて美味しいと思うようになったよ。」
2. 今日のシュールストレミングの食べ比べはいかがでした?
Ivar氏(元編集者):「これまでシュールストレミングのフィレ(尾びれや内臓などが取り除かれ開かれた状態のもの)に対して偏見を持っていてほとんど食べてこなかったけれど、今回のテストで一つとても美味しいフィレを見つけたと思う。これからはフィレを悪く言うのはやめなきゃな。」
※シュールストレミングには「フィレ」と「ホール」があって、「フィレ」が尾びれや内臓、骨が取り除かれ食べやすく処理されている缶詰に対し、「ホール」は頭を取り除いただけの状態の缶詰です。シュールストレミング愛好者や上級者は普通「ホール」を好みます。ほぼ丸々の魚の状態で発酵されるため、味も香りもより凝縮されていて美味しいと言われています。
3. どうやって食べるのが好きですか?
Jan氏(元メディアの家庭関連担当):「これまでは伝統的なジャガイモと一緒に食べることが多かったけれど、最近はジャガイモに加え玉ねぎや、玉ねぎの代わりに長ネギを添えるのが好きだね。その他にも薄切りトマトもとてもシュールストレミングに合うんだよ。あと、私は魚の腹にたまに入っている卵に目がないから、卵入りのシュールストレミングを見つけて、ちょっと多めにその卵を併せて食べるのが好きなんだ。」
※Rom(ロム)と呼ばれるいわゆるタラコのような卵が、メスのSurströmmingのお腹に入っていることがあり、カズノコを柔らかくしたような触感で美味しいのです。写真の左がRomです。
4. ここのブランドが美味しい!という絶対的なシュールストレミングブランドはありますか?
Majken氏(元販売員):「いつも上位に入るKallaxのシュールストレミングがやっぱり最高に美味しいわ。以前のテストでも優勝しているしやはり格別に美味しいのよ。」
5. 全てのブランドを試食できましたか?違いはどうですか?
Ingrid氏(元販売員):「かなり難しいテストだと思うの。明らかに味の違いを感じるものもあるけれど、難しいものもあって今から点数をつけるのですが本当に難しいわ。」
まとめ
この動画を見て、Surströmming(シュールストレミング)食べたい度がMAXのスー子ですが、やはり部屋の中ではにおいがきついので外で食べることをおすすめします。部屋の中で食べると、においが1週間くらい残ります・・・。
いくら美味しくても、あのにおいの環境で暮らしたい人はスウェーデン人でもあまりいないのも事実です。それでも、真冬に食べる時は仕方ないのですが。
読んでくれているあなたが少しでもシュールストレミングに興味をもって「食べてみたい!」と思ってもらえたら幸いです ^^
気になることなどがあれば、ぜひコメントやメッセージで教えてください。ではでは、素敵なシュールストレミング解禁日を!
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