秋だ!黄金キノコだ!

カンタレッル

こんにちは!スー子です。

そろそろ秋も終盤ですが、食欲の秋をいかがお過ごしですか?スウェーデンでは秋の始まりである8月下旬になると市場に並び始める、あるキノコが大人気です。黄金に輝くそのとても美味しい高級キノコはストックホルムの市場などでも見ることができます。それはKantarell(カンタレッル)といって、日本語では「アンズダケ」と言われています。高級といっても日本の松茸なんかよりは断然お手軽で、スープに入れたりソースにしたりと、家族でキノコ採りをして家で調理をするという一連の行事がスウェーデン式の秋のアクティビティです ^^ 秋にスウェーデンを旅行する際、ぜひレストランでは旬のKantarellを食べてみてください。今日は友人から教えてもらった黄金キノコの絶品トーストのレシピをご紹介します。簡単でしかもマッシュルームで作っても美味しいキノコトーストなのでぜひ日本でも試してみてください。

ストックホルムのHötorgetの市場
ストックホルムのHötorgetの市場

スウェーデンの秋の森

先日ベリー摘みのお話をご紹介しましたが、スウェーデン人は森に入るのが大好きです。というか、森に入るのが生活の一部というか当たり前という人がとても多いです。

特に郊外に住んでいるスウェーデン人は小さい頃から森と共生してきているため、自分の庭のような感覚です。森と暮らす文化は、代々親から子どもへと引き継がれているように感じます。

私の友人はお父さんから譲り受けた一軒家に住み、その周りの森と共に生きています。「森と生きる」なんて言うと、一見大げさに見えますが、森と生きるためには森の手入れを適宜行う必要があります。こまめに森へ入り、危険を察知すれば周りの住人と共有したり、変な人が勝手に住みつかないように見張る役目もあります。また、森に人が通れる道を残すためにも定期的に森に入ることはとても重要だと彼女は言います。

そして何より自然から享受することのできるベリーやキノコに感謝をして守ることも大切なことです。小さい頃から森に入っているとどこにどんな植物が生えるのか、去年に比べて今年はどうかなど、生きた生物学を学ぶことができます。

私は最初にスウェーデンに来た高校生の頃、ホストファミリーのお父さんに「クマも出るぞ」と脅されて一緒に森に入りましたが、ずいぶん経った近年、色んなスウェーデン人と出会い話をしているとスウェーデン人はクマに遭遇することはとても少ないと分かりました。

もちろんクマは生息しているのですが、人間が森のことをよく分かっているため、クマに遭遇しないのです。お互いにサインを出し合い、不幸なことが起きないよう配慮しているのです。

自然を尊重し、享受できるありがたさを感じるそんなスウェーデンの人々のマインドを素敵だと思いませんか。

Kantarellを採りに森へ

ベリーやキノコを求めて森に入るスウェーデン人の中には、別格だという人もいるくらい、黄金のキノコ「Kantarell」は生息地が限られ、少量しか採れないと言われています。

地方ではたくさん採れる地域もありますが、都市近郊では半日探し回っても一つも見つからないことはよくあります。それは完全に「森違い」なのです。

Kantarellは、一つ見つけるとたくさん見つかることが多いと言われていて、湿気が重要だと友人は言っていました。私は昨年、ノルウェーに近いスウェーデンの西部のArvikaの友人宅近くの森でたくさんのKantarellに出会うことができ、最高にテンションが上がりました。

カンタレッル
森の中のKantarell採り

この写真のように、Kantarellは秋の落ち葉などに似た色をしているため、見間違えもよくあります。そのため黄金に輝くこのキノコを見つけた時は本当に幸せな気持ちになります。笠の下の方に指を入れてホロっと抜き取ります。

キノコの処理

そしてキノコ採りはここからが大変です。採ったキノコを丁寧に一つ一つ手に取り落ち葉や土をハケで取り除きます。忍耐の必要な作業ですが、Kantarellはとてもナイーブなのでジャブジャブと水で洗うことはできません。またせっかくの凝縮された味を損ねるため水分はできるだけ近づけないようにします。

スウェーデン人はよく、Kantarellをさっと「から茹で」をして冷凍保存して一年を通してスープやお肉の付け合わせのソースなどを作ります。

私はシイタケがどうも苦手なのですが、シイタケのような強い香りや苦みはなく、マイルドながら味がしっかりしているのがKantarellの特徴です。

フレッシュなKantarellを手早く簡単に楽しむことができると友人が教えてくれたのが、Kantarellトーストです。作り方をご紹介します。

カンタレッル(Kantarell)のトーストのレシピ

◆カンタレッル(Kantarell)のトースト◆
※手のひらサイズの食パン8枚分

カンタレッルのトースト
友人お手製のクリーミートースト

材料

Kantarell(もしくはマッシュルーム) 250g
※缶詰はおすすめしません
バター 大さじ1
小麦粉 大さじ1
生クリーム250ml
(牛乳でも可ですが、その場合は水溶き片栗粉などでとろみをつけた方がいいです。)
スライスチーズ 8枚
塩 白こしょう 少々

作り方

  1. 綺麗な状態のキノコ小さめに切って鍋に入れてキノコの水分を少し飛ばす
  2. ぐつぐつ煮る
  3. ぐつぐつしてきたらバターと小麦粉を加え、焦げないように溶かし混ぜる
  4. 全体が混ざったら生クリームを加える
  5. とろみがつくように火加減を調整しながらくつくつと煮る
  6. トーストに載せられる程度のとろみがついたら火を止め、味を見ながら塩、白コショウを加える
  7. オーブンもしくはトースターで薄くバターを塗った食パンを1-2分焼いて色を付ける
  8. 食パンを一度取り出し、キノコソースを載せて、スライスチーズを上にかぶせて再度数分焼く
  9. オーブンであれば200度の下段で焼いて、チーズが溶けたら完成
オーブンで焼く

アツアツのトーストは、チーズがとろーり溶けてクリーミーでとても美味しいですよ。朝食がおすすめですが、おやつや夜食にもピッタリです。お家にある材料で簡単にできて、マッシュルームで作ってみても美味しくできるためぜひ試してみてください ^^

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